赤ら顔とは
「赤ら顔」は、皮膚科でよく見られる症状で、顔が常に赤い、もしくは波をもって赤い状態を指します。
赤ら顔にお悩みの方は、一度ご相談ください。
赤ら顔の原因と特徴
赤ら顔は、以下のような原因で発生することがあります。
- 酒さ(しゅさ)
:慢性的な炎症性皮膚疾患で、顔の中心部に赤みが出ます。小さな赤い丘疹、膿疱、腫瘤が現れることがあります。 - ステロイド酒さ(酒さ様皮膚炎)
:ステロイド長期連用が原因で酒さが誘発されたり悪化することがあります。 - ニキビダニ
:毛穴に生息するニキビダニが、過剰に増えることで赤くなり、痒くなります。 - 毛細血管拡張症
:顔の表面にある細い血管が拡張し、赤みが目立ちます。小さい時から認めることが多いです。 - 口囲皮膚炎
:ステロイドの長期連用や皮膚の細菌そう(ある特定の環境で生育する一群の細菌の集合)が原因・誘因となることが多い疾患です。 - アトピー性皮膚炎
:皮膚の炎症や皮膚の下の毛細血管の拡張によって赤くなります。 - 接触皮膚炎
:特定の物質に対するアレルギー反応が原因で、顔が赤くなることがあります。
他にも、丹毒、膠原病など顔の赤みの原因は多岐に渡ります。赤ら顔の原因を特定し、適切な治療法を見つけるためには、皮膚科医の診察が必要です。この中で赤ら顔の代表格、酒さについて触れます。
酒さ
酒さ(しゅさ)は赤ら顔になる皮膚の症状の一つです。頬やあごにできる病態で患部に赤い毛細血管が浮き出るのが特徴的です。
酒さは30~50歳代に発症しやすく、女性に多い疾患です。
主な症状としては、顔の赤み、赤い盛り上がりで、その他の症状としてはほてり、ヒリヒリ感、かゆみ、乾燥、むくみ、目の痒みや充血です。
酒さの原因
酒さは皮膚の血管運動機能の障害によって発症します。しかし、なぜ機能障害が起こってしまうのかという原因は未だ明らかになってはいません。一方で、これまでの臨床病態の観察からいくつかのリスク要因が指摘されています。
酒さの発症要因
大きく外部環境によるものと、内部環境によるものに分けられます。
外部環境による影響
- 日光を浴びる(紫外線)
- 高気温や低気温(温度変化、季節変化)
- 花粉
- 化粧品の使用 など
内部環境による影響
- 精神的ストレス
- 激しい運動
- 刺激物(熱過ぎる食べ物、香辛料やコーヒー)
- アルコール摂取 など
上記のような、多様な要因がいくつか重なって酒さを発症すると考えられています。
赤ら顔の治療
酒さの場合、抗生剤の内服によって赤みを抑えることができます。特にニキビのような赤い丘疹や膿疱を伴う酒さに効果的です。
また、外用薬(ロゼックスゲル)も酒さの赤みなどの症状に対して効果的とされています。毒性や副作用が少ない外用薬です。
酒さと腸内環境の乱れ
顔の皮膚は消化管と同様に自律神経系でコントロールされているため、消化管の炎症は顔の炎症にも影響します。
酒さの患者さんは胃炎や過敏性腸症候群、腸内毒素症(腸内フローラの過剰な乱れにより起こる病態)を患っていることが珍しくありません。そのため、食生活によって腸内環境を良くすることで酒さが改善する場合もあります。当院では自分の乳酸菌を増やして善玉菌の多い健康な腸に導く乳酸菌サプリメントのアルベックス®を販売しております。
保険治療の効かない赤ら顔
毛細血管拡張症や保険治療の効かない酒さには、フォトフェイシャル(自由診療)をご案内しています。ヘモグロビンに反応する波長を、個々の肌の色や悩みに合わせて照射することで、赤ら顔への効果が期待できます。