シミの種類とシミ取りの方法
シミは、皮膚に現れる茶色や黒っぽい色素斑の総称で、主に紫外線の影響や加齢によって発生します。
シミにはいくつかの種類があり、代表的なものに老人性色素斑（加齢によるもの）、雀卵斑（そばかす）、肝斑、ADM、炎症後色素沈着などがあります。
シミは、メラニンという色素が皮膚の一部に過剰に生成され、蓄積されることで生じます。
健康には害はありませんが、見た目の問題を抱えてご相談される患者さんが多いです。予防には、日焼け止めの使用や紫外線対策が重要です。
老人性色素斑
老人性色素斑（ろうじんせいしきそはん）は、加齢や紫外線の影響により皮膚にできる茶色の斑点です。日光に長時間さらされる部位、特に顔、手の甲、腕などに多く見られます。
おすすめの治療
ルビーレーザー、ルビーフラクショナルレーザー、ピコレーザー、CO2レーザー（盛り上がりのあるもの）
そばかす（雀卵斑）
そばかす（雀卵斑）は、主に顔に現れる小さな茶色の斑点で、頬や鼻の頭を中心に、左右対称に出現します。1～5ミリ程度の丸い小さなシミが特徴的です。遺伝的要因や紫外線の影響によって発生します。
おすすめの治療
ルビーフラクショナルレーザー、フォトフェイシャル
肝斑
肝斑（かんぱん）は、主に顔に現れる左右対称の茶色い色素沈着で、特に頬を中心に多く見られます。20代後半以降に目立つことが多いです。妊娠やホルモンバランスの変化、紫外線の影響が主な原因とされています。閉経を境に、自然に治癒することもあります。
おすすめの治療
美白剤内服・外用
※ 場合によってはピコトーニング、
ADM
ADM（Acquired Dermal Melanocytosis、後天性真皮メラノサイトーシス）は、主に20～30代に多く見られる皮膚の色素沈着です。この症状は、頬に左右対称に現れる青みがかったり灰色がかったりするシミが特徴です。原因としては、加齢、紫外線、ホルモンバランスの変化などが挙げられます。
おすすめの治療
ルビーレーザー
炎症後色素沈着
皮膚が炎症を起こした後に生じる色素沈着で、傷跡やニキビ、湿疹、やけどなどが治癒した後に、茶色や黒っぽい斑点が残る状態です。炎症によってメラニン色素が過剰に生成されるために発生します。色素沈着は時間とともに薄くなることが多いですが、完全に消えるまでには数ヶ月かかることがあります。
おすすめの治療
美白剤内服・外用
シミの予防方法
シミの種類によって原因はさまざまなものがありますが、それぞれのシミに共通する予防方法として、下記が挙げられます。
紫外線対策
メラニン色素の生成の主な原因は紫外線です。紫外線は一年中降り注いでおり、雲や窓ガラスも通過します。そのため、日焼け止め、帽子、日傘、サングラスなどを使って紫外線対策をしましょう。
顔以外の露出している部分、例えば手の甲などにも日焼け止めを使用することが大切です。特に、紫外線は春から夏にかけて最も強くなります。
スキンケア
肌が乾燥すると、バリア機能が低下します。肌を保湿することを特に心がけましょう。保湿された肌は紫外線の影響を受けにくくなります。
また、年齢とともに新陳代謝も低下します。これを防ぐために、バランスの取れた食事、十分な睡眠、適度な運動、そしてストレスの解消が重要です。これらの習慣がホルモンバランスを整え、新陳代謝の低下を防ぎます。
ビタミンE、ビタミンCの摂取
ビタミンEは抗酸化作用があり、ビタミンCはメラニン色素の生成を抑えるため、これらはシミ対策に効果的です。基本的には食事からビタミンEとビタミンCを摂取し、必要に応じてサプリメントや美容治療も利用すると効果的です。
シミ取り治療のよくあるご質問
自分のシミがどのような種類か分かりません。
患者さん自身でシミの種類や原因を特定するのは難しいです。誤った対処をすると、シミが悪化することもあります。問診や検査を通じて原因を特定し、適切なアドバイスをいたしますので、ぜひ一度、当院にご相談ください。
１度の施術でシミ取りはできますか？
老人性色素斑の場合、１回のレーザー治療によってシミが取れることもあります。しかし、個人差やシミの程度によるため、一概には言えません。レーザー治療は、間隔を空けて繰り返し受けることができますので、ぜひ一度ご相談ください。
レーザーを使ったシミ取りは痛いですか？
レーザー治療は、ゴムで弾かれるような軽い痛みがありますが、多くの方は麻酔なしで受けられます。必要に応じて、麻酔成分が入ったクリームやテープを使用することもできますので、ご安心ください。
妊娠中にシミ取りはできますか？
レーザー治療が胎児に悪影響を及ぼすことはないとされています。しかし、妊娠中はホルモンバランスの変化により、シミが発生しやすくなるため、妊娠前や出産後に治療を行うことをおすすめします。