アレルギーをはじめとする何らかの原因によって皮膚の血管周りの細胞が活性化し、ヒスタミンという物質が放出されることで血管が拡張します。それによって血液の成分がにじみ出し、蕁麻疹特有の赤いむくみが真皮に生じます。
蕁麻疹はその原因や発症のメカニズムから、大きく3つに分類されます。
1:特発性じんま疹
特に誘因がない原因不明の蕁麻疹です。赤いむくみが出ては自然に消えていきます。
2:刺激誘発型のじんま疹
アレルギー性じんま疹アレルギー性の皮膚の病気の代表格ともいえる蕁麻疹で、中でも食物アレルギーによる蕁麻疹がよく知られています。他にも、ラテックス(ゴム手袋などの天然ゴム)、動物の毛やダニとの接触によるアレルギーが原因で蕁麻疹を発症することが多いです。
食物依存性運動誘発アナフィラキシー
特定の食べ物を食べたあと、ランニングなどの運動負荷がかかることでアレルギー症状を引き起こすことがあります。ときに命に関わることもある、とても危険な状態です。
アスピリンじんま疹アスピリンなどの非ステロイド性抗炎症薬で起こる蕁麻疹です。
物理性じんま疹
患部の圧迫や、温水・温風などの熱刺激、寒さなどの刺激によって生じる蕁麻疹です。
コリン性じんま疹
運動や入浴時の発汗、精神的なストレスなどに伴って起こる蕁麻疹です。1〜2mm程度の小さなブツブツ(丘疹)が特徴的です。
【そのほか、特殊な蕁麻疹】
血管性浮腫まぶた、唇、舌、手足などに、直径1〜10cmほどのさまざまな大きさの浮腫(むくみ)が起こります。灼熱感や、ひどい場合ではアナフィラキシーショックの症状が出ることもあるため注意が必要です。