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巻き爪(陥入爪)

巻き爪とは

爪が変形しておこる代表的な疾患が巻き爪(陥入爪)です。足の親指に生じることが多いですが、そのほかの指でも起こる場合があります。軽度であればとくに症状がでないこともありますが、そのまま放置すると痛みや炎症を伴い、痛みで歩くのが困難になることもあるため注意が必要です。
巻き爪とは

■巻き爪の症状と原因

巻き爪は爪の端が皮膚側に丸く巻き込まれたり、ホチキスの針のように爪の角が直角に強く折れ曲がったりしてしまう状態です。痛みを感じない方もいらっしゃいますが、運動したり長く歩いて靴が爪に当たったりして圧迫されると、痛みを覚えることがあります。

巻き爪の主な原因は、
  1. 不適切な爪の切り方
  2. 合わない靴などによる圧迫
  3. 外反母趾などの足の変形
があげられます。

なかでも多いのが、不適切な爪の切り方(深爪)によるものです。深爪すると爪甲の縁は内向きになりやすく、爪が伸びてきたときに先端方向に伸びることが困難になります。

巻き爪の状態を放置すると、爪の端が爪溝の皮膚に食い込み、組織を損傷して炎症を起こすことがあります。細菌感染が生じやすくなり、発赤や腫れの症状、肉芽(にくげ;傷を治すために盛り上がってできる粒状の新生組織)の形成などが起こります。

さらに爪の周囲組織が肥厚してさらなる爪の変形に繋がってしまうことがあります。また、炎症が長期にわたって続くと、爪が弱くなり大きく翼状に広がって治療が困難になることもあるため注意が必要です。

巻き爪(陥入爪)の治療

巻き爪(陥入爪)の治療
皮膚科では、症状が軽度の場合はテーピング等で保護し、中等度以上の場合はワイヤーやクリップなどを用いて爪の矯正を行う治療が選択されます。

当院では巻き爪マイスター®という、巻き爪(過度に湾曲した爪)を矯正するための医療器具を導入しています。治療をはじめると痛みが徐々に緩和され、爪の形が改善していきます。
また、巻き爪マイスター®と併用して、リネイルゲル®という外用薬を使用する場合があります。

重症例の場合は、足の指全体を麻酔した上で、部分的に爪を切除(部分抜爪)したり、爪全部を切除(全抜爪)することを患者さんと相談した上で選択することもあります。ただ、足の血流が悪い方にはやってはいけない処置なので、慎重に手術をするか検討することが必要です。治療をはじめると痛みが徐々に緩和され、爪が巻かないで生えるようになっていきます。
巻き爪(陥入爪)でお悩みの方は、痛みが生じると爪を切って対処しがちですが、皮膚に食い込んだ部分の爪を切ることは一時的な対処にしかなりません。爪が伸びてくると、症状はより酷くなってしまう悪循環に陥ることがありますので、注意が必要です。


まずは一度、皮膚科を受診して悪化している爪の状態を確認し、適切な爪のケアを知ることからはじめましょう。

巻き爪(陥入爪)治療の費用

■巻き爪マイスター® 1爪甲  6,600円
■リネイルゲル® 1爪甲  6,600円
巻き爪マイスター®とリネイルゲル®の主なリスクと副作用は以下の通りです。


巻き爪マイスター®のリスクと副作用

  • 爪の損傷: 爪が割れたり欠けたりする可能性があります。特に爪が薄い場合や脆弱な場合にリスクが高まります。
  • 痛みと炎症: 炎症部位や損傷皮膚に接触すると、強い痛みや炎症症状が発現または悪化する恐れがあります。
  • 装着具の脱落: 日常生活や運動中に装着具が外れてしまう可能性があります。
  • 隣接指への影響: ワイヤーにより隣の指を傷つけることがあります。
※ 患者さんの爪の状態に合わせて、施術が適しているかどうかの判断を行います。

リネイルゲル®のリスクと副作用

  • 皮膚刺激: 爪周囲の皮膚に付着すると刺激や炎症を引き起こす可能性があります。
  • アレルギー反応: 本剤の成分に対してアレルギー反応を起こす可能性があります。
  • 爪の軟化: 過度の使用により爪が必要以上に軟化し、損傷しやすくなる可能性があります。
これらのリスクと副作用を最小限に抑えるためには、医師の指示に従い、適切な使用方法を守ることが重要です。また、異常を感じた場合は速やかに相談してください。