年齢に応じて、症状があらわれる部分が変化する傾向にあります。
3歳くらいまでの乳幼児期は、顔や頭を中心に湿疹が出ます。ひどくなると胸や背中に広がることもあります。よだれや食べ物の汚れで口の周りや胸あたりが荒れてしまうことがあるため注意が必要です。耳の付け根の皮膚が切れてしまうこともあります。2歳以上になると、ひじ裏やひざ裏など関節部分にも表れやすくなります。
4歳くらいから13歳くらいまでの幼少期は、同じくひじ・ひざの裏側に出ることが多いです。また、腕や脚の裏側、背中や体側にも広がる傾向があります。全身が乾燥してしまい、ガサガサとした鳥肌のようになってしまうお子さんも少なくありません。
14歳くらいからの思春期以降は全身が乾燥してきて、皮膚が変色したり厚くなったりするお子さんもいらっしゃいます。症状が慢性的に続き、重症化しやすくなる年齢のため注意が必要です。
一方で、思春期をむかえると症状が軽くなっていくケースもあります。
湿疹ができてかゆがっているからといって、必ずしもアトピー性皮膚炎とは限りません。ご家庭でのセルフケアを含めて、適切に対応するために、まずは皮膚科を受診して本当にアトピー性皮膚炎かどうかの診断を受けることが大切です。
アトピー性皮膚炎の定義- かゆみをともなう
- 湿疹を主な病変とする症状がある
- 慢性的に症状が続く
※ 乳児の場合は2か月以上、幼児~成人は6か月以上が目安
子どものアトピー性皮膚炎の約9割は、乳児期の段階で発症しています。そのため、兆候のみえる乳児は早めにアレルギー検査によって、アレルゲンを特定することをおすすめします。
アトピー性皮膚炎は治りにくいというイメージをもっている親御さんが多いですが、子どものうちから適切な対処をしていれば、改善ははかれます。
根底にあるもともとの体質や皮膚のタイプによっては時間を要するケースも少なくありませんが、根気よく向き合っていくことが大切です。
治療の基本となるのは
- 適切なスキンケア
- 薬物療法
- アレルゲンと悪化因子を除去
があげられます。
症状がない、もしくは症状があっても軽く、生活に支障をきたさない状態までコントロールしていくことを目的に治療を行います。
じんましんを未然に防ぐ、また改善させるには、原因となっているものを避けることが基本です。しかし、じんましんは食物アレルギーや体調不良(疲労やストレス)、温熱・日光、ひっかくなどの刺激や圧迫、薬、ウイルス感染など、さまざまな要因が考えられるため、特定できないこともあります。
まずは抗ヒスタミン薬などで治療し、赤みと腫れの症状が続く場合は、じんましん以外の皮膚疾患を疑います。
- あせも(汗疹)
- 虫刺され
- かぶれ(接触皮膚炎)
- 口唇ヘルペスなど単純ヘルペス感染症
- 水ぼうそう(水痘)・帯状疱疹
- ウイルス性いぼ(尋常性疣贅)
- 水いぼ(伝染性軟属腫)
- 手足口病
- とびひ(伝染性膿痂疹)
- 皮膚カンジダ症
- ほくろ、あざ
など
お子さんの気になる皮膚症状は、お気軽にご相談ください。